良い空間とは、そこにいることを忘れさせる空間だ。壁の色、素材の手触り、光の落ち方。これらすべてが調和したとき、人は「部屋」を意識しなくなる。ただそこに在る、という感覚だけが残る。それがSTILLの目指す静けさだ。
私たちは依頼を受けたとき、まず「何が要らないか」を考える。素材を足す前に引く。壁を作る前に光を読む。この順序が、時間とともに深みを増す空間を生む。流行に左右されない理由も、ここにある。
代表の沖野礼子がバウハウスの思想に触れたのは、ミュンヘン留学中の23歳のときだ。「形は機能に従う」ではなく、「静寂は意図から生まれる」という解釈が、以来のSTILLの軸になっている。